雄風亭の碑文(4)【R5】6月5号

南風の詩

 昔,五弦の琴を弾き,南風の詩を歌いながら天下を治めた舜王という人がいたと聞いています。その詩には「南風の薫りが民衆の怒りを解いている」と歌っています。南風の時,あなたは国民の富を豊かにすることができ,多くの良い言葉を言えます。使節団の襄王からこのように聞けば,その言葉は楚国とその妾の状態とほとんど同じであることがわかります。以上雄風亭の由来について考えたことを記録しました。人々が有名な東屋の由来について十分理解するには,物足りなかったかもしれません。

 しかし雄風亭の美しさを語るには,この記録で十分です。1787年丁未秋(ひのとひつじ) の秋 九月   ※尾畔山の雄風亭の碑文(4)の「碑文」の訳より

殿様の鷹狩場で多くの鳥や獣を祭った2基の供養塔

※ 大君の風とは 宋玉「風賦」の故事から,楚の襄王が,涼しい風は庶人と共にその快さを享受できると言ったのに対し,宋玉が,風には大王の雄風と庶人の雌風とがあると答えたという,大君の徳をたたえるような,快い風のこと。
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