地名散策(22)

地名散策(22)

古代の古道と阿久根

古道沿いの「英禰駅」 市町村合併で鹿児島県内では4つの郡「伊佐・日置・川辺・揖宿」が消滅しました。12郡96市町村(14市73町9村)から今では8郡43市町村(19市20町4村)になりました。※ 市は5つ増えましたが,58の町村がなくなった...
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阿久根の歴史散策その4

波留の地名 阿久根の地は山が海まで迫っており,田畑などの農地が少ない地域です。そのため,海を開く(埋立)か,山や台地を開墾する必要がありました。ここで地元の郷土誌に記載されている地名由来について紹介します。・ 両方を山に囲まれ,深く入り込ん...
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阿久根の歴史散策その3

阿久根の地名由来 阿久根という地名は,「阿久」と「根」に分けて考えるのが一般的だと考えます。「阿久」は,「阿久津(あくつ)」や「圷(あくつ)」と同じく,「川の流れによって低湿地になっている耕作地」を指していると考えられます。 阿久根市全体の...
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阿久根の歴史散策その2

英祢から阿久根へ・ 阿久根市の芋焼酎「英祢氏」 薩摩平氏の流れを組む阿久根氏は,平安末期には英祢(あくね)院の院司に任命されていた下向しました。鎌倉時代「英祢」の改めてこの地を賜りました。その後,応永18年(1411)には島津元久に降伏し,...
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川内の地名由来

白熊のエピソード 学生時代,文京区小石川に住んでいた頃,近くの白山通りにスイーツで有名なお店がありました。ある暑い夏の日,どうしても「白熊」が食べたくなり,そのお店で「白熊を一つお願いします」と注文いたしました。すると,若い女性の店員さんが...
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原良や常盤の古戦場跡と景勝地

2月26日号でも紹介しましたように,南北朝時代には,現在の鹿児島中央駅付近に,島津方と戦った畠中方の山城・陣跡である「原羅営(はららえい)」がありました。この場所は,江戸時代に名勝地として知られ,島津重豪が築いた「雄風亭」があった尾畔山(お...
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地名散策NO・16「平佐の地名由来」

薩摩川内市の平佐町は,川内川の左岸に沿って広がる地域です。JR薩摩川内駅の裏手にあたる細長い地域で,駅から平佐西小学校のあたりまでが平佐城があった場所で,秀吉の軍勢を相手に,少ない兵で籠城戦を行ったことで知られています。 三国名勝図絵による...
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大隅国と薩摩国の境,郡山と吉田の二つの花尾神社

大隅国桑原郡から薩摩国鹿児島郡へ編入 花尾山山頂から東西に直線で約1.5キロ離れた場所に,吉田町と郡山町の両方に花尾神社があります。これらの神社は共に丹後局を祭っていますが,江戸時代に藩によって祭神を合祀されたものと考えられています。もとも...
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地名散策「④頴娃町別府」

頴娃町別府の地名 743年に発布された墾田永年私財法により,多くの寺社や貴族,地方の有力者が私有地の開墾に取り組みました。平安末期以降,この法の下で寺社の荘園に属し,新たに開墾された土地は「別府」と呼ばれました。これは本庄の官省符とは「別の...
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地名散策「③頴娃町御領」

頴娃町御領の地名 御領の地名は摂関家へ寄進された荘園名から生じたと言われています。① 鶴田 「鶴田」は「川田」と同義で,馬渡川の水を利用した水田地帯を指します。鶴は瑞祥地名であり,本来は水の流れを示す言葉です。川底が涸れずに滑らかであること...