歴史・自然(124)

歴史・自然(124)

阿久根の歴史散策その3

阿久根の地名由来 阿久根という地名は,「阿久」と「根」に分けて考えるのが一般的だと考えます。「阿久」は,「阿久津(あくつ)」や「圷(あくつ)」と同じく,低湿地を意味すると考えられます。 阿久根市全体の地形の特徴として,東は紫尾山から連なる出...
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阿久根の歴史散策その2

英祢から阿久根へ・ 阿久根市の芋焼酎「英祢氏」 薩摩平氏の流れを組む阿久根氏は,平安末期には英祢(あくね)院の院司に任命されていた下向しました。鎌倉時代「英祢」の改めてこの地を賜りました。その後,応永18年(1411)には島津元久に降伏し,...
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阿久根の歴史散策その1

高之口港の奇岩 阿久根の歴史を記した書籍が少ない中『麑藩名勝考(げいはんめいしょうこう)』には,次のように記されています。「莫禰郷鷹口(阿久根高之口)は,西目村の一部で入江が複雑に入り組んでおり,龍王岩・弁天嶋・水天嶋・蓋染島などの奇岩があ...
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能因歌枕の母子島

阿久根湾に浮かぶ,ひょうたんの形をした美しい島「桑島」は,大島と並んで位置しています。この島は,古くから「大蛇が住む島」と言い伝えられ,庶民の間では「渡ることのできない,眺めるだけの島」として知られてきたそうです。県内には坊津をはじめ江戸期...
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能因歌枕の薩摩5カ所とは

東郷町司野・ 三国名勝図絵 当ブログも薩摩川内までやってきましたので,阿久根・出水の地に入ります。北薩の地は肥後の国との境にあたり,特に中世以降多くの伝説が残っており歴史的にも面白い所です。能因法師の歌枕 平安時代,和歌の名人たちの中でも特...
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異論・反論~議論・討論「米の値段について」

かつてスーパーのお米コーナーに行くと,地元のお米が陳列されているコーナーの奥の棚に,ササニシキとコシヒカリが並んでいました。どちらも値段が高く,普段はなかなか手が出ませんでしたが,何かお祝いごとがあると,ササニシキを買って帰るのがプチ贅沢で...
地名散策(18)

川内の地名由来

白熊のエピソード 学生時代,文京区小石川に住んでいた頃,近くの白山通りにスイーツで有名なお店がありました。ある暑い夏の日,どうしても「白熊」が食べたくなり,そのお店で「白熊を一つお願いします」と注文いたしました。すると,若い女性の店員さんが...
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川内での頼山陽

日本の朱子学は,江戸時代に広まる以前に,すでに室町時代,桂庵玄樹によって薩摩で花開いていました。江戸期には,朱子学が幕府の官学として位置づけられ,全国の藩で採用されることで,さらに深化していきました。私も,これまでに頼山陽など有名な儒学者の...
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薩摩隼人の由来(隼人塚)

薩摩隼人の由来の石碑 「薩摩隼人」とは,隼人の中でも鹿児島県西部の薩摩地方に住んでいた人々の子孫とされる男性を指し,勇敢で誇り高い人物像を象徴する異称として知られています。 この言葉の語源は,古代に九州南部に居住していた「隼人(はやと)」と...
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南九州の神話と阿多・隼人族のエピソード 

南九州の隼人族の抵抗 中村明蔵氏の『神になった隼人』は,南九州の古代史を考えるうえで貴重な研究書です。この書籍によると,隼人族は中央から「化外の民」とされ,東北の「蝦夷(えみし)」や阿麻美(奄美)の南島人などと並んで「夷狄(異民族)」とし位...