家族の思い出(7)

父の起業の失敗と東京行き

前回の母の話で,夫婦での「大学へのチャレンジ」について投稿しましたが,そのきっかけとなった父の事業失敗についてお話します。新たな夢への挑戦 両親は結婚後,しばらくの間,慣れない農業に取り組んでいました。しかし,頼りにしていた祖母が結核を患い...
家族の思い出(7)

たっすいがーはいかん!

大詰めの朝ドラ「あんぱん」 今週の朝ドラ『あんぱん』では,「逆転しない正義」という漠然としたテーマに,嵩がようやく気づく場面が描かれていました。そしていよいよ,あの「アンパンマン」が誕生するシーンを迎えます。しかしながら,作品が世に出た当初...
学校教育(10)

母の好きな言葉

念ずれば花ひらく 私が教員になった頃,坂村真民(さかむらしんみん)さんの詩「念ずれば花ひらく」が,学校の先生方の間で授業の補助教材としてよく使われていました。その詩の響きは,少しずつ子どもたちの心に留まり,自然と口ずさむようになっていました...
旅行(9)

重陽の節句と神社行事

9月に入って 9月の声を聞くころになると,昼間の日差しにも少しずつ柔らかさが感じられるようになりました。真夏のような強烈な陽射しではなく,どこか穏やかで,秋の気配をそっと運んでくれるようです。車窓から外を眺めると,道路沿いには背の高いススキ...
家族の思い出(7)

夫婦での大学挑戦

新たな仕事 叔父のヤミの手伝いを終えた母は,4月から公的機関で働くことになりました。書道の特技を生かし,浄書や資料の記録・整理といった仕事に就くことができたのです。 昭和20年代後半になると,戦後の混乱も少しずつ落ち着き始めました。叔父も本...
家族の思い出(7)

母のヤミ市(NO2)

母の福岡での思い出 前回,鹿屋での米や野菜の仕入れについて話をしましたが,その後県内でも徐々に買取価格が下がりはじめ,ヤミの需要も減ってきたのでしょう。そこで,活路を県外の食料が不足している都会に移すことになったそうです。・ 博多のヤミ市 ...
家族の思い出(7)

母のヤミ市(NO1)

母は,昔のことを語るのが好きな人でした。日記もこまめに残しており,晩年には自分史を綴っていましたのでそれを基に記します。 戦後80年という節目を迎え,テレビドラマやドキュメンタリー番組などで,ヤミ市の情景が描かれるのを目にする機会が増えてい...
歴史・自然(143)

霧島神宮近くの「竜泉の蛇口」

竜泉の蛇口 霧島神宮にはよく足を運ぶのですが,今回は妻がぜひ行ってみたいと話していた「竜泉の蛇口」にも立ち寄りました。この場所は,最近SNSなどでも話題になっているパワースポットの一つのようで,訪れた日は夏休みということもあり,小学生を連れ...
歴史・自然(143)

「墨塗り教科書」と母の教え子

先日,戦後80年の特集番組で,「墨塗り教科書」のことが取り上げられていました。その映像を見ているうちに,私はふと,高校時代のある出来事を思い出しました。 自宅の引越し作業中,母が一冊の古い教科書を見せてくれたのです。ところどころ黒く塗りつぶ...
社会問題(19) 

8月16日は,義父の生誕100年目

本日,8月16日は,亡き義父が生まれてちょうど100年目となる日です。・旧鹿児島県庁舎本館 竣工1925年(大正14年) 義父は,1925年(大正14年)8月16日の生まれです。同じ年に生まれた著名人には,作家の三島由紀夫氏,落語家の林家三...