１ 学校でよく相田みつをの「自分の番～いのちのバトン」という詩を使って生徒指導をしていました。「６年生にあなたは何歳ですか」と問うと，子どもたちは１１才，或いは１２才ですと答えるわけです。そこで，「私たちの命は，ずっと受け継がれてきたもので，最終的には地球の誕生から繋がっています。つまりあなたの年齢は４６億１１才です」と話すと，子どもたちは毎回ピンとこない様子でした。
・（引用）相田みつを美術館
生徒指導は年間計画に基づいて指導していきますので，子どもによっては唐突な感じを受けることも少なくありません。「あなたの命は１１年前，突然現れたのですか」と問い直すと，お母さんのおなかの中に１０カ月いました。そうですね，またお母さんもお祖母さんのお腹にいたのですと，次々にたどると地球誕生につながっていくのです。約４６億年前はともかく、海で生命が誕生した３８億年前から遺伝子が受け継がれ、現在私たちが存在していることは言えそうです。だから「生きていること自体，奇跡で凄いこと」なんですと話をします。
２ ここで改めて標題の「あなたは最初の御先祖から第何代」と問いかけます。２００１年にアフリカで猿人化石の発見と化石研究の進展によって、人類の出現は約７００万年前とされているそうです。更に遡ると哺乳類にたどりつきます。ここでは人類以前の哺乳類からのもので考えさせます。
「自分は何代目の命のバトンを受け継いでいるのだろう」と次のように考えてみます。ナンセンスな話ですが，多様性を求める現場では，教師としてある程度の答えを想定しておくことが，時として必要なことがありますので…。
★ 簡単な計算をしていきます。生殖年齢についてはその種の寿命と初期の生殖年齢ついて考慮した単純なものです。例えば，サルの寿命は大体２５年で初期の生殖可能年齢６才とするならば(生殖年齢８才と設定)と考えていきます。断っておきますが，下記の生殖年齢の設定は，素人の考えでまったく適当な数字です。
➊ 哺乳類の起源は２億２５００万年前(生殖年齢２才と設定)「２億２５００万年～７００万年」
・ ２億１８００万年÷２年＝１億900万代
➋ 人類の祖先が誕生したのが７００万年前。(８才と設定) 「７００～１８０万年」
・ ５２０万年÷８年＝６５万代
❸ アウストラロピテクスから進化したホモサピエンスは１８０万年前(１０才と設定)
「１８０万年～２万年」 ・ １７８万年÷１０年≒１８万代
❹ 日本人の祖先２万年前。(１２才と設定)
「２万～２０００年」 ・ １８０００年÷１２年＝１５００代
❺ 弥生人(１４才と設定)～現代人「２０００年～現在」
・ 2000÷１４＝14３代
【Ⅰ】➊の哺乳類から❺の現代人までは，１憶９００万代(①)＋８３万代(②③)＋1６４３(④⑤)＝
１憶９８３万１６４３代となります。
【Ⅱ】❸～❺つまりホモサピエンスから現代人までは，１８０万年で１８万１，６４３代という計算なります。
平均９．９才約１０才となる。
先祖から託されたバトン(他人の命も)を大切にしてほしい‼
※ ちなみに天皇家で，実在性のある第２６代継体天皇の生存期間(450～534年?) から第１２６代今上天皇までの値を算出してみると，２０２３年－４５０年＝１５７３年÷１００代＝１５．７年となります。天皇家１００代で一代当たり約１６年となり，計算した約１０年は「当たらずも遠からず」と思いますが，どうでしょうか。「他人の命も大切に」…，いじめが原因で自殺するニュースを聞く度にこの手の話をしていました。
